きもの豆知識③~「お蚕さん」の話し~
「お蚕さん」の話し
蚕の卵は1mm程の小さな黒い粒です。
2週間ほどで3mmの幼虫となり桑の葉を食べながら約1ヶ月の間に4回脱皮して体長4~5cmに成長し、
体が透き通ってくると頭を8の字に振りながら糸を吐き、楕円のまゆを作り始めます。
まゆの中で蚕はさなぎとなり、2~3週間で蛾になります。その前に熱処理をします。湯の中で煮ると糸口がほぐれてきて糸が出てきます。
糸を4~7本集め、1本にまとめて引き出し軽くよりをかけたものが生糸です。
1個の繭からとれる糸の長さは約1200mです。1反の着物地には、約2800個が使われます。
「三眠蚕」や「小石丸」、「松岡姫」といった上質な小ぶりの繭だと約3000個も必要になります。